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第3章 宮古地区市町村合併協議会がスタート

1.宮古地区市町村合併協議会の設置

 平成14年度がスタートし合併協議会事務局が設置された。
 事務所は旧宮古支庁の一角へ入居することは決まっていたが事務所改装は新年度の予算で執行するので、まず平良市庁舎4階での仮住まいでスタートした。当初は平良市の職員と伊良部町の職員のみの派遣で、他の町村は事務所に入居してから派遣することになった。
 事務所の改装や事務所備品のレンタル、引っ越しの準備などと並行して協議会設置の準備も進める。協議会委員のうち各市町村選任の首長、議会からの2名、学識経験者2名の5名、6市町村計30名は内定していたが、6市町村共通の学識経験者については新年度において検討されていた。
4月6日6市町村長の調整会議が開催され、そこで協議会会長に平良市長、事務局長には合併研究会座長が内定した。事務局体制は平良市から3名、多良間村を除く町村から1名ずつの計7名とした。また、協議会の予算は国と県の補助金で賄うことが報告された。
 そして4月18日に第1回宮古地区市町村合併協議会の開催が確認される。
 その後、共通の学識経験者6名が決まり、協議会の副会長はこの中から選出することにして人選に入った。当初は委員の中から年配者を据えようとの意見があったが、若い人の意見を取り入れるのも大事だとして青年会議所理事長を選定することにした。
 あとは協議会の初開催を待つのみとなった。

2.第1回宮古地区市町村合併協議会

 平成14年4月18日午後3時、沖縄県宮古支庁2階講堂において「第1回宮古地区市町村合併協議会」が開催される。
 会長に平良市長を正式に決定し、その後委員に委嘱状が手渡された。
 挨拶で会長は「自立した自治体の構築が大切。是非を含め議論を深めたい」と述べ、委員、住民への協力を求めた後、沖縄県知事の代理で来賓で出席した副知事が「宮古は一致協力した態勢があり、素晴らしい将来像が描けるものと期待している」と述べ期待を示した。
 会議は、協議会の規約等、会議運営規程、予算書案などが原案通り承認された。
 予算は国や県からの合併補助金で2,500万円余が計上された。
 いよいよスタートした法定の6市町村合併協議会。委員を紹介しよう。

 【平良市】伊志嶺亮、(議会)川満俊夫、与那嶺誓雄(推薦)野村安潤、平良和枝
 【城辺町】仲間 克、(議会)下地明、新城元吉(推薦)黒島秀雄、下地一美
 【下地町】川満省三、(議会)池間健栄、保良栄男(推薦)根間義雄、徳嶺栄行
 【上野村】川田正一、(議会)平良隆、砂川寛茂(推薦)兼島正吉、川満久雄
 【伊良部町】浜川健、(議会)友利浩一、佐久本洋介(推薦)池間作一、奥浜幸雄
 【多良間村】兼浜朝徳(議会)上地玄純、嘉手苅光徳(推薦)翁長常敏、兼本勝正
 【共通推薦】太田守胤(沖縄県宮古支庁長)、座喜味一幸(宮古土地改良区事務局長)
       中尾栄筰(宮古商工会議所会頭)前津栄健(沖縄国際大学教授)
       真壁カツ(宮古婦人連合会会長)松堂哲男(宮古JC理事長)

3.事務所の設置と幹事会等の設置

 第1回合併協議会から1週間後、合併事務局は市町村合併の視察研修に来島した鹿児島県龍郷町議会へ対応するのと並行して、改装を終えた旧宮古支庁の事務所へ平良庁舎から事務所を引っ越し、早速6市長村長出席のもと合併協議会の看板設置除幕式を開催した。事務局職員体制7名でのあわただしいスタートとなった。
 合併協議会は委員36名でスタートしたが、「女性の委員が2名だけとは少なすぎる」との指摘があり、合併に女性の声を反映させるため小委員会を設置すべきだとのことで第2回の合併協議会に提案することにした。
 5月27日、合併協議会の下部組織で6市町村の助役や総務部課長18名で構成する幹事会も発足した。幹事会は合併協議会に提案する事項について調整を行っていく組織で幹事長には平良市助役、副幹事長には上野村助役が選任された。
 第1回での幹事会で早速「女性委員会」の設置について話し合われ、委員は各市町村から各1名の6名と公募委員2名の10人体制とすることが確認された。
 また市町村職員で構成し、行政事務などを調整する「専門部会」「や分科会」の設置についても話し合われた。
 6月10日には専門部会が発足する。総務、福祉、経済、建設、教育の各分野で合併のメリット、デメリットを検討して資料を作成し各市町村住民に提供、翌年夏までに意識調査をとりまとめていくとの方針が確認された。協議会事務局長は「行政全般にわたって判断材料を取りそろえ住民に提供していただきたい」と要望している。

4.第2回宮古地区市町村合併協議会とマンガ本など

 第2回協議会は平成14年6月19日、宮古マリンターミナル2階研修室で開催される。
 まず、沖縄県から課長補佐クラスの職員が宮古合併協議会事務局に派遣されることが決まったため、事務局参事として迎え入れるための設置規程が提案され議決。続いて、女性の声を合併議論に反映させるために「女性委員会設置規程」を議題とし、協議会委員2名と市町村推薦6名、公募2名の計10名で構成されることが決まった。
 また、協議会の開催方法を毎月第3水曜日とすることも確認された。
 そして、合併までの基本的なスケジュールが提示される。
 それによると、平成15年夏ごろまでに国のアドバイザーによる研修会や各地域の住民説明会、アンケート調査、女性委員会の意見などを踏まえて合併に関する基本方向の確認を行い、その後合併する方向で確認されれば新市建設計画を策定し、平成16年度に合併協定書を締結、諸々の手続きを経て平成17年1月に合併を行うというものである。
 委員からは「合併の是非を問うまでの期間が来年夏ごろまでとは短すぎる」や「合併特例法は時限立法。スケジュール通りが望ましい」と賛否両論が飛び交うが、結局「合併に関する基本方向の確認」は新市建設計画策定後の16年度でも可能と含みを持たせる一部修正のうえスケジュールは確認された。
 合併に関する住民への情報提供に全力で取り組むとかんがえていた事務局は、沖縄県と掛け合い沖縄県の合併関連予算を確保してもらい合併に関するマンガ本「考えよう我々(ばんた)が島」を3千部作成。沖縄県から合併協議会に贈呈される形で受け取り、学校や各機関などに配布された。
 マンガ本の内容は小学生がおじいさんと宮古の名所をまわりながら、2人の会話のなかで市町村合併のメリット、デメリットを紹介していこうというものだ。事務局職員と作者でストーリーの設定や意見を交わしながらの作業は笑いの絶えない楽しい作業だったことを思い出す。
 また事務局ではホームページを立ち上げ、協議会の概要や会議結果、合併に関するQ&Aや意見コーナーなどを設けて合併議論への市民の参加を促した。
 さらに広報紙「我々(ばんた)が島」も発行され、協議会ホームページへの掲載のほか、各市町村役場をとおして全世帯へ配布を始める。広報紙は当初タブロイド判での発行であったが、途中からA4判に変更された。

5.第3回宮古地区市町村合併協議会と女性委員会設置など

 第3回協議会に先立つ7月7日、平良市長選挙が行われ現職が3選を果たした。市町村合併については当選後のインタビューで「住民が納得できる状況をつくるよう各地域で説明会を開催し情報を提供する。要望があれば住民投票も検討する。住民サービスの低下しない合併を目指す」と述べている。現職の平良市長が当選したことで協議会会長は続投となった。
 城辺町では委員45名で構成する「市町村合併研究会」が設置された。
 第3回宮古地区市町村合併協議会平成14年7月17日、宮古支庁2階講堂で開催される。
 広報紙の発行やホームページの開設などが報告された後、合併協定事項44項目が提案された。
 合併協定事項とは「合併の方式」「合併の期日」「新市の名称」「新市の事務所の位置」「議員の定数及び任期」など市町村合併に際し決めなければならない事項で、この事項を市町村で合意後「合併協定書」を策定し合併に至ることになる。
 44の事項内容については原案どおり承認されたが、合併議論の前提だとして幹事会が提出した「合併の方式」については意見が分かれる。
 幹事会の提出内容は「『新しい市を設置する新設(対等)合併を前提とする』ことを共通認識として合併協議を進める」であったが、「なぜ対等合併なのか。編入合併でないのはなぜか」との質問が出たことから議論となった。「合併するかどうか決まっていないのに合併の方式を議論するのは時期尚早。住民が疑念を抱く」「(対等合併、吸収合併の)両方のメリット、デメリットを提示しないと比較できない」「住民に諮ったうえで決定すべき」と反対する意見が相次いだ。
 事務局は「合併作業をスムーズに進めるためにも前提となる合併の方式を明確にする必要があり提出した」と説明し、委員の中からは「あくまでも前提であり、議論を進めていく中で変更もできる」と理解を示す意見もあったが、結局「慎重に事を進めるべきだ」として次回以降の協議会に判断を持ち越した。

6.第4回宮古地区市町村合併協議会前の動き

  第3回協議会の2日後には沖縄県建設業協会宮古支部青年部が合併協議会事務局長を講師に「市町村合併に関する講話会」を開催している。
 講話は小泉内閣の「三位一体の改革」を念頭に「従来型の公共事業は先細りする。特に宮古は公共事業への依存度が高い。市町村合併はあくまでも手段であり、将来を担う若い皆さんが常にアンテナを立てて問題意識をもつ必要がある」と呼びかけるとともに、各市町村の財政状況、人口の推移などを説明した。
 第3回協議会で設置が正式に決定していた女性委員会は1週間後の8月1日に第1回女性委員会を開催し、今後月に2回程度開催しながら、女性の視点から「宮古のあるべき将来像」などについて意見を取りまとめ翌年の3月をめどに報告書をまとめることした。女性委員会の設置は全国の合併協議会の中でもユニークな取り組みとして注目された。
 8月4日には城辺町長選挙が行われ現職が当選した。市町村合併については「首長として責任をもって対応したい。(合併は)あくまでも住民の意思が優先。最終的には住民投票で結論を出したい」とコメントしている。
 8月12日には下地町長選挙が行われ、こちらも現職が当選した。市町村合併については「法定協議会の中で他市長村長とも十分に話し合いながら進めたい。(合併を)押し付けるのではなく住民の声を聴いていく。住民投票も視野に入れる」とコメントしている。
 第4回協議会に向けて8月14日に幹事会が開催され、将来構想策定作業の手順などについて協議が行われた。
 第3回協議会で賛否両論で議論となった「合併の方式」については、前回の協定案である「新設(対等)合併」を改めて提出することが確認された。
 第4回協議会で各委員がどのような議論を交わすのか注目される。

7.第4回宮古地区市町村合併協議会

 第4回宮古地区市町村合併協議会は8月20日午後、平良市の宮古島マリンターミナル2階研修室で開催された。
 最初に事務局から報告と各市町村の決算状況が説明され、各市町村とも「財源の8割を依存財源に頼っているのが現状」「自主財源での行政運営には程遠い」と各市町村とも財政的に厳しい実情を抱えていることが示された。その後、前回に引き続き「合併の方式」に関する審議が行われた。
 今回も前回同様「合併の是非を問う住民説明会も開かれていない現段階で合併方式を議論するのはどうか」「住民に(合併が決まったような)誤解を与える」「住民の意見がまとまっていない段階で時期尚早」などの反対意見が続出する。 
 これに対し「今回決定する合併方式は仮の案であり、対等合併を前提に作業を進めながら今後は合併の是非に向けた具体的な議論を進めるべきではないか」とする賛成派の委員と熱い議論が交わされる。
 結局、ほとんどの首長は「早めに判断すべき」との意見でまとまり、民間委員からも「タイムリミットがあり早めに進めるべき」との意見が出されたため協定項目である「合併の方式」は「新設(対等)合併」で確認され、今後の議論は、対等合併を前提に今後の作業を進めていくことで合意した。
 ところで8月30日、総務省などの主催で中城村で開催された「市町村合併をともに考える全国リレーシンポジウム2002in沖縄」に宮古市町村合併協議会事務局長が現状報告を行っている。
 合併に関する協議に関しては、宮古地区はこの時点では沖縄県内では間違いなく先進地であったといえよう。

8.第5回宮古地区市町村合併協議会

 9月9日、第5回協議会に向けて幹事会が開催され、委員から要望のあった「合併しなかった場合の市町村別の財政推計」を提出することを確認した。
 また地域別の住民説明会を10月、11月の2か月間で行うこととした。
 さらに協議会委員の先進地視察を2班に分けて行うことも決めた。
 9月定例会も市町村で開催される。下地町議会では一般質問で市町村合併の住民投票について質問があり町長は「必要であれば住民投票条例制定もやぶさかではない」と答弁。
 城辺町議会では、町長は「最終的には住民投票で判断したい」「個人的には合併を進めるべきとの認識を持っている」と答弁している。
 9月25日第5回宮古地区市町村合併協議会が宮古島マリンターミナル2階研修室で開催され、前回までの会合で委員から要望のあった「合併しなかった場合の市町村別の財政推計」が提出された。
 それによると普通交付税が現状の伸び率で推移した場合上野村を除く5市町村が起債制限を受ける「財政再建団体」に転落する見通しであることが示される。

市町村別には
 普通交付税の伸び率を3つのパターンで推計し、パターンⅠが現状維持、パターンⅡが△5%、パターンⅢは△10%で推計した。

 平良市は集中した大型施設の借金返済で収支不足が慢性化し、どのパターンでも数年で財政再建団体への危険性がある。
 伊良部も人件費のウエイトの高さ、新設したゴルフ場の経営の財政への影響などが悪影響し翌年度には財政再建団体に陥る可能性がある。
 多良間村は3パターンで3~8年後に財政再建団体に陥る可能性がある。
 下地町は新庁舎建設等の元金償還が開始し交際費の負担が重くなったため予想外に悪く数年後には財政再建団体への危険性がある。
 城辺町はおおよそ良好で均等な収支での推移が予想されるが、伸び率が最も厳しいパターンⅢの場合には7年後に財政再建団体に陥る可能性がある。
 上野村はドイツ村などの借金返済が順調に進んでおり単年度収支では黒字になることが予想される。しかし伸び率が最も厳しいパターンⅢの場合には3年後に財政再建団体に陥る可能性がある。
との財政推計が示された。
 事務局からは「地方交付税の削減がいかに宮古にとって深刻かが窺える。程度の差こそあれ6市町村赤字転落の可能性がある」と指摘した。
 次回の協議会では合併した場合の財政推計を示し、今後両者を比較検討しながら議論を深めていくことが確認された。

9.各地域での住民説明会がスタート

 10月に入り各地域での市町村合併住民説明会が始まる。
 平良市では1日午後池間地域を皮切りに始まった。
 冒頭、市長は「平良市の財政状況や池間島の現状をしっかり理解した上で、合併したらどういうメリットがあるのか、合併しなかった場合はどうなるのか考えてほしい」あいさつした。
 その後、市財政課が市の地方交付税の推移など財政状況の説明、合併協議会事務局から市町村合併の背景と国の方針、合併の課題などが説明された。
 市民からは「過去に平良市と下地町との合併ができなかったのは説明不足が市民への原因。住民が納得するまで説明会を何回でも開いて」との要望があった。
 17日夜、多良間村でも市町村合併説明会が開催された。説明会冒頭、村長は「多良間村の将来をどうするか考える良い機会。腹蔵のない意見交換ができるようお願いしたい」とあいさつした。
 説明会では合併協議会事務局からの説明後、「合併しても多良間村の場合行政サービスが公平に受けられないのではないか」「地域の伝統行事や文化の継承は」などの声が上がり活発な質疑が行われた。
 伊良部町では28日から3日間3地区で住民説明会が開催された。そのうち、東区(仲地、伊良部)の住民を対象にした説明会では冒頭町長が「合併を『する』『しない』については伊良部町の将来を見据えた上で考えてほしい」とあいさつ。
 町の総務課から伊良部町の決算状況、合併協議会事務局が宮古地区の財政状況や人口の推移」を説明した。住民からは「伊良部町だけの財政シミュレーションを作ったほうが町民にはわかりやすい」「町の合併研究会のなかに若者の意見を取り入れるようにしたらどうか」などの意見があった。
 上野村では29日夜、住民説明会が開催される。「合併とはどういうことなのか具体的なことがわからず賛成、反対の判断ができない状況。この機会に疑問点を出し合ってほしい」と村長があいさつし、合併事務局から国と地方の厳しい財政状況から合併問題が出ていることを踏まえて、宮古地域の財政状況、合併のメリット、デメリットなどが説明された。参加した女性からは「私は市町村合併に反対。もし合併したら平良市以外の町村が廃れていくのではないか。町村の住民の声をもっと取り上げてほしい」と発言した。
 15日には上野村長選挙が告示され、現職が無投票で再選を果たした。市町村合併については「宮古島をどうするか、住民にわかりやすく知らしめ、リーダーシップを取りながら進めていきたい」とコメントしている。

10.第6回宮古地区市町村合併協議会

 10月16日第6回宮古地区市町村合併協議会が宮古島マリンターミナル2階研修室で開催され、前回の会合で提出が確認されていた「合併した場合の財政推計」が提出された。
 前回示された、合併しなかった場合は向こう10年以内にほとんどの市町村が「赤字再建団体」に転落するとの推計とは対照的に、合併した場合は合併後16年目には累積黒字が210億円になるとの結果が示された。
 その根拠をみてみる。
 まず国の支援策として①普通交付税が5年間1億5千万円上乗せ、②公共事業の重点配分、③合併補助金7千万円の3年間 ④合併関連事業への交付税措置、県の補助金として①合併補助金6千万円を5年間。
 また、市長村長、議員、各種委員、職員の減が見込まれその人件費30億7千万円の削減。具体的には特別職が24人から4人、議員は96人から30人、各種委員は160人から34人、職員は947人から600人などの削減。さらに6市町村が1市になるため行政コストが46億7千万円削減されことが示され「市町村合併は大行政改革である」と締めくくった。
 事務局からは「合併しない場合は赤字が150億円となる。人件費を削るか住民サービスを削るかしかない。また合併した場合の黒字要素は職員数を段階的に減らすことが前提。この前提が800人くらいだと赤字のままとなる。合併しても人件費を抑えなければならない」との説明が示された。
 合併しなければ150億円の赤字。合併したら210億円の黒字。財政面からみるとどちらを選択するかは明白だ。ただ、市町村合併は財政面だけではない。
 この時点で各市町村の住民にはまだまだ情報が不足している。いま振り返ってみると、この後に合併協議の長い道のりが待っている。この時はスタートしたばかりだったのである。

11.第7回宮古地区市町村合併協議会 

 第7回宮古地区市町村合併協議会は11月20日、上野村農村環境改善センターで開催され、「将来構想に関する小委員会」設置が確認された。
 小委員会は構想を協議会で審議、策定する前に事務局が示した原案を事前協議する機関で、協議会委員のうち14人で構成され「新市」施策の基本方針などを練り上げていくことになる。
 協議会後半では「史料にみる『宮古=太平山』の呼称の変遷」「行政区画の変遷」の講演が行われた。せっかくだから講演の内容をかいつまんで紹介する。
 宮古の呼称は「1317年に『密牙古人』というのが文献で確認され、1509年には『大平山』が首里城で確認されている」「『宮古』というのは1645年の文献で『大宮古間切』というのが出てくる」「その後『麻姑山』との呼称や、1797年、宮古寄港したブロートンの北太平洋探検航海記で太平山(Typinsan)と出てくる」ことなど興味深い内容だ。
 また宮古の行政区画は「1879年には『平良間切』『砂川間切』『下地間切』『多良間島』の3間切1島38カ村であったのが、1908年には多良間も含まれた『平良村』、『城辺村』、『下地村』、『伊良部村』の4カ村43カ字に、そして大正から昭和にかけて『平良村』から『多良間村』が分離独立、1948年に『下地町』から分村して『上野村』が誕生し現在に至る」ことなどが説明された。
 11月22日には「沖縄県建設業協会宮古支部」主催の「今後の公共事業と市町村合併」講話会が合併協議会事務局長を講師に開催されている。
 12月には関西学院大学教授の小西砂千夫氏を講師に「市町村合併講演会」が開催され「合併は財政対策ではない。小規模町村の権限と組織のアンバランスの解消を目指したもの」と訴え「多くの住民が積極的合併論議に参加することが重要」と呼びかけた。
 12月4日、合併協議会幹事会が開催され、平成17年3月末が国の合併特例措置の期限となっていることを踏まえ、次回の協議会に「合併の期日」として、平成16年10月1日、平成17年1月1日、平成17年3月31日の三案を提案することを確認する。
 さらに新市の名称についての決定方法についても提案することにした。
 事務局としては議論を進めるために手順を踏んで事務手続きを進めていたが、市部と町村部との間で認識のずれが少しずつ表面化してくることになる。

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